Miyomarusuisan Co., Ltd.
有限会社美代丸水産


野間池は鹿児島県でも有数の景勝地で、周辺の山々に囲まれ、黒潮に洗われた美しい海です。 天然の入り江で、池のように静穏な海面が養殖場として最適な環境となっています。
8月から9月頃に鹿児島近海に回遊するマグロ稚魚(ヨコワ)をそのまま活用しています。 さらに、給餌は鮮度と安全にこだわり鹿児島近海のアジ、サバを使用しています。
養殖から加工・販売まで一貫しての純鹿児島産です。
【薩摩黒まぐろ】 ~こだわりの純鹿児島産~
稚魚・・・・鹿児島県産(鹿児島近海で捕獲)
餌・・・・鹿児島県産さば使用
養殖場・・・鹿児島野間池湾
Satsuma Bluefintuna
- 薩摩黒鮪 -
農林水産大臣祭最高賞
天皇杯受賞
農林水産省が主催する農林水産祭(平成19年度)の水産部門の最高賞である天皇杯
を鹿児島県の「野間池マグロ養殖協業体」が受賞しました。 当協業体は,平成15年度に本県第1号の中核的漁業者協業体として認定され,クロマグロの天然種苗採捕から
養殖に取り組んでいます。


天皇杯等三賞の選賞は、農林水産祭中央審査委員会において、過去一年間の農林水産祭参加表彰行事において農林水産大臣賞を受賞した者の中から、7部門(農産、園芸、畜産、蚕糸・地域特産、林産、水産、むらづくり)毎に行われ、天皇杯、内閣総理大臣賞及び日本農林漁業振興会会長賞が毎年決定されます。
具体的には、中央審査委員会に、経営・生活分科会、農産分科会、園芸分科会、畜産分科会、蚕糸・地域特産分科会、林産分科会、水産分科会及びむらづくり分科会が設置され、各分科会において表彰行事主催者から提出される「農林水産大臣賞選賞審査報告書」等をもとに厳正な審査(書類審査と現地調査)が行われます。
~財団法人日本農林漁業振興会より抜粋~
平成19年度天皇杯受賞者受賞理由概要
水産部門
すんくじらからの挑戦・中核的漁業者協業体によるマグロ養殖の取組
○氏名又は名称 南さつま漁業協同組合野間池マグロ養殖協業体(代表森剛)
○所在地 鹿児島県南さつま市
○出品財経営(漁業経営改善)
○受賞理由
・地域の概要
「すんくじら」は「隅っこ」を意味する方言であるが、受賞財が立地する笠沙地
区野間池は薩摩半島の最西端部という地理的辺境に位置する。当地域の基幹産業は
漁業であるが、近年の漁獲量減少や魚価低迷により不振に陥っている。
・受賞者の取組の経過と経営の現況
平成15 年に漁船漁業と養殖業のジョイントビジネスとして経営を開始した野間
池マグロ養殖協業体は、種苗採捕、養殖、出荷加工における技術の開発と首都圏市
場への販路開拓により経営を発展させ、また野間池地区に所得効果を及ぼしている。
・受賞財の特色
(1)種苗採捕技術
天然種苗(ヨコワ)によるマグロ養殖の場合、生存率を高めるために種苗捕獲
時の技術開発が重要である。本協業体の種苗採捕部門では、採捕船上に種苗用の
特殊活魚水槽を設置し、曳き縄で釣り上げられた種苗のダメージ軽減を図った。
また種苗の効率的かつ安定的採捕のために漁場探査の組織化を行い、成果を上げ
た。
(2)養殖技術
養殖生簀網への種苗の激突を防止する生簀改良を通じて種苗の生存率を高め
た。また市場のニーズを考慮して給餌の工夫により肉質(赤身とトロ身の明確化)
の改善や、潜水管理で適切な出荷魚体の絞込みや魚体の良好な肥育管理を実現し
た。
(3)出荷加工技術
養殖マグロは生マグロとして出荷される。したがって消費地まで商品の温度帯
管理が重要である。本協業体では水揚げマグロは、作業船上での下処理(エラ・
内臓の抜き取り)の後、野間池市場の氷水プールで魚体の低温化処理(16~24時
間)を施され、更に保冷フィルムの二重包装とダンボール梱包の後に保冷車・航
空便で消費地まで搬送されるなど、刺身商品に即座に加工できるようにチルド帯
(0℃前後の温度)にて管理される。
(4)首都圏市場への販路開拓
養殖マグロの販路確保は、協業体経営の中で最重要課題である。本協業体は養
殖魚の中間流通で大きな取扱シェアを持つ流通業者と当初から提携し、首都圏市
場の水産カテゴリキラーや大手量販店から成る量販セクターでの販売を実現し
た。
(5)所得効果
本協業体は、野間池地区において一方で種苗の買い取りで、他方で養殖部門で
の雇用を通じて地域に対する所得効果を及ぼしている。これは、近年の漁獲量減
少や魚価低迷という状況の中で野間池地区において重要な経済効果である。
・普及性と今後の発展方向
本協業体が行った、種苗採捕、養殖、出荷加工における技術の確立や、地方の小
規模経営体と大都市圏の量販セクターとの販路構築を通じた地理的なハンデを物と
もしないマーケティング手法は、今後のわが国の漁業経営の改善において格好のモ
デル事例であり、かかる取組の普及が期待される。